旅死に

 不幸だ。不幸だ。不幸だ。不幸だ。
誰も友達もいない。恋人もいない。
何もかも掴み逃した人間。

昔見た夢が視えない。
チャンスだけはあるのに。
昔の自分がそこに居たらぶん殴ってるだろう。

今は不遇だなんて思ってない。
ちゃんと実力が視得ている。
だからってあきらめんなよ。
ここでまた逃げて、これからの四年間も。
この先の人生もずっと逃げ続けるのかよ？
それでいいのか？本当に。

上手く行くかとかどうかとか。
わかんねぇじゃん。
上手く行かなかったからって、
本当の「敗北」なのか？
違ぇよ。今折れちまって何もかも自分で棄てちまうのが敗けなんだよ。

一声、喝出して切払わねぇと如何なぁ。
紛れも無く「勝負」の真っ最中なんだぜ。
自覚ねぇんだよ。困ったことに。

ダチがいねぇとか、描きたくねぇとか、
今はどうでも良い。
だって今は戦なんだ。勝つことだけ考えろ。
俺は誰より「負け」だけは知ってる。
挫折しかないような人生歩んで来てるから、
どこで足踏み外して転げ落ちるかだけはよ〜くわかってる。

だからこそ今は本当の瀬戸際だ。
ここが最大限ギリギリの崖っぷちラインで、
これ以上踏み込んだら詰む。
「絵と格闘する」意志で行きたいと思う。
元々粗暴な性格で、見ての通り破綻してる。
目前の的をぶち殺してやるってつもりで刀持ってた時の気持ちを思い出して、
戦いたいと思う。

全く「美術の道は極道と同じだ」とは良く言ったもんだ。