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2009-10-25 [Sun]
 本の名前は「exist(存在)」とつけた。
本文を作り、表紙を作り、目次を書き、後書きも書いた。
後は印刷されるだけ、そこまでやった。
しかし、本は完成させなかった。
全てを放棄して今に至る。
まるで当然みたいに。
自分の「exist」はどこにも存在しなかった。

この喪失感に慣れてしまったらおしまいだと思う。
齢20で、これしか知らない僕はまさに終わっている。
初めから夢も野望も無ければまだ良い、
なにもそれに掛けるだけが人生ではないと思うし、
自分は「ただ幸せなだけの家庭」に産まれてきたから。
それを壊したのも自分だし、
なぜあの中で自分のような人間が育ったのかも不思議でしょうがない。

デザフェスに出ることを決めたのは春に参加したときから。
本格的にそれから準備し始めたのは夏から、
それに向かってずっとやり続けて、
最後の最後に平気で大した理由もなくそれを手放した。
これに至ってだけは誰の理解も共感も求めないし、
逆にそれを感じて欲しくもない。
ただ言うなれば「衝動」
そこで手を止めることを是とする自分がいる。


高校の卒業式の日。
学校をサボると言ったら親が泣いた。
なぜサボるかの理由は覚えてる。
終わった後の「打ち上げに行きたくなかった」
ただ、それだけで。
親は最後に卒業する自分の姿を見たかったって言って泣いた。

自分にとってつまらない高校生活で何の思い出もなかった。
それを掌返したように「3年間最高だったな・・・」
なんて言葉。













「反吐が出る」














そんなお為ごかしの終わり方より、
自分にとって痛烈なバットエンドの方がはるかに魅力的に感じた。
母校とそこにいる奴を恨んで怨んで止まなかった。
それをずっと言えなかった自分が、
最後の最後で復讐を果たした。
「最悪の高校生活だった。」
そう胸を張って、高校生活を終わらせたのだ。


受験の時もだし、
自分はこういう終わり方を心のどこかで望んでいるのかもしれない。


まずゆっくり休みたいのだが、
残念なことに疲れていないのだ。
やりたいこともない。
時間だけこれからある。

だからどこかへ旅に出ようか
どこへ行くかはわからない。
何を求めてるいるかもわからない。
それでもそれ以外今の僕に選択肢は無いって
感じるから、
だから旅に出よう。

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